【白髪は隠すものではなく、設計に使うもの】白髪が出てきたとき、多くの方が最初に考えるのは「どう隠すか」だと思います。でも、白髪には黒髪にもブラウンにもない透明感と光の反射があります。今回のデザインは、その白髪を“弱点”ではなく色のベースとして活かすところからスタートしています。ベースは染めすぎない。削りすぎない。全体を均一に染めてしまうと、白髪はただの「明るい毛」になってしまう。そこで今回は・白髪の明るさ・既染部の残留・毛流れと骨格この3つを見ながら、あえてムラを残す設計にしています。白い部分、少し影のある部分、そのグラデーション自体がデザインになるように。エンドカラーは「主役」ではなく「影」。毛先にはエンドカラーを入れていますが、はっきり見せるための色ではありません。目的は・白髪の浮きを締める・ショートボブに奥行きを出す・伸びたときの境目を目立たせないだから色味は低彩度、低明度。光に当たるとふっと見えて、動くと消えるくらいがちょうどいい。伸びても成立することが、いちばん大事。白髪デザインで大切なのは、「染めた直後」よりも「その後」。・1ヶ月後・2ヶ月後・カットが伸びてきたときその時間軸まで含めて、デザインとして成立するかどうか。白髪とエンドカラーの境界をあいまいにしておくことで、伸びても“気にならない”ではなく伸びても“崩れない”状態をつくっています。大人の髪は、足し算より引き算。色を重ねすぎない。技術を見せすぎない。でも、何もしていないように見えて実はかなり計算している。そんなバランスが、今の大人世代にはちょうどいいと感じています。白髪が出てきたからこそできるデザイン。それを楽しめる選択肢のひとつとして、このスタイルを提案しています。